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【U-15】高円宮杯を終えて。それでも、まだ終わりじゃない。

【U-15】高円宮杯を終えて。それでも、まだ終わりじゃない。

中学生年代のサッカー選手にとって、3年間の集大成となる高円宮杯。
関東大会への出場権を獲得できるのは、山梨県予選を制した、たった1チームだけ。
勝てば、もう一度試合ができる。負ければ、事実上の引退。
一歩先には歓喜があり、すぐ隣には終わりがある。そんな細く険しい一本道を、一試合ずつ進んでいくような大会です。
今年度をもって活動を終えるRENOVA FCにとっては、クラブ解散前、最後にして最大の挑戦となりました。

「山梨県制覇。そして、クラブ史上初の関東大会本戦出場。」

約1年前、前任の柿崎監督からバトンを引き継いだ日のミーティングで、選手たちに伝えた目標です。
あれから、あっという間に月日は流れました。
いよいよ、その目標に挑むときがやってきました。

1回戦|守護神に救われた初戦

例年より1か月早い、9月13日の初戦。
選手たちは緊張でガチガチでした。
一つのミスが致命傷になりかねないという危機感から、思うようにプレーできない。シュートは枠に嫌われ、0-0の時間が長くなるにつれて、チームを包む空気も次第に重くなっていきました。
初戦の難しさが、これでもかというほど詰まった試合。
そんなチームを救ってくれたのが、GKのソウシでした。
PK戦で相手のキックを3本セーブする大活躍。チームを1回戦敗退の危機から救い、次のステージへと導いてくれました。
試合終了後、思わず漏れた安堵のため息。
次の試合は10月11日。
これで、あと1か月は真剣勝負の日々を続けられる。
そのことが、何よりうれしかったです。

2回戦|仲間の思いも背負って

2回戦の相手はアラセリオさん。
不思議な縁なのか、これまで何度も大事な場面で対戦してきた相手です。
勝って、必ず準決勝へ。
しかし、決戦の2日前にアクシデントが起こります。
リーグ戦最終節、同じアラセリオ相手に逆転ゴールを決めていたイツキが、トレーニング中に負傷。
この大会に懸けてきた本人の気持ちを思うと、胸が痛みました。
迎えた試合は、1回戦とは打って変わって落ち着いた立ち上がり。
ボールを丁寧に保持しながら前進の糸口を探し、守備では相手のビルドアップに粘り強くプレッシング。押し込まれる場面でも全員で我慢強く対応し、決定機を与えずに前半を0-0で折り返しました。
そして後半、思いがけない形で先制点が生まれます。
コーナーキックから、ファーサイドに詰めたモトが値千金のゴール。
セットプレーを得意としているとは言い難い我がチームですが、トレーニングマッチでわずかに可能性を感じていた大外からの形が、この大一番で実を結びました。
その後は何度か危ない場面を作られながらも、チーム全体で粘り強く守り抜き、準決勝進出。
また一つ、次の試合をする権利を勝ち取りました。

準決勝|突きつけられた現実

準決勝の相手はFantasistaさん。
大会前から勝ち上がりを考えると最大の壁になると想定していたでした。
我々にとって最も相性が悪く、苦手としている相手。リーグ戦では前期・後期ともに敗れ、苦汁をなめてきました。
ロングボールへの対応。セットプレーへの対応。そして、局面での戦い。
まずはこの3つを徹底し、相手と戦うための土台を作ること。それが事前に準備したゲームプランでした。
試合の入りは、ここまでで一番良かったと思います。
「この時間を、できるだけ長く続けたい。」
そう思っていた矢先、相手に見事なミドルシュートを決められ、先制を許します。
続いて、警戒していた相手エースに個人の力で守備陣を突破され、0-2。
今振り返ると、この時点が一つの分岐点だったように思います。
まだ試合を立て直す時間は十分にあった。それなのに、チームの意思をもう一度統一し、選手たちに明確な方向性を示すことができませんでした。
飲水タイム明けには、中途半端な形となったビルドアップを狙われて3失点目。さらに、警戒していたセットプレーからも失点し、前半だけで0-4。
後半は開き直り、GKもビルドアップに参加させながら、ピッチ上にフリーな選手を作り出すことを試みました。
何度か良い前進やシュートチャンスを生み出すことはできたものの、得点には至らず、終盤にさらに2失点。
最終スコアは0-6。完敗でした。

最後だからといって、綺麗に終われるわけじゃない。

大会前、こんなことを考えていました。
最後だから、すべてを出し切ろう。
相手を分析し、相手が嫌がることを徹底してやり続けよう。
たとえ負けたとしても、やり切ったと思える試合をして、最後はすっきりした気持ちで終わろう。
でも、実際に試合が終わってみると、全然すっきりしない。
今でも、ずっとモヤモヤしています。
もっとできることがあったんじゃないか。
もっと選手を信じて、強気な采配を取るべきだったんじゃないか。
もっと相手と闘えるだけの強みを、日々のトレーニングで身につけさせてあげられたんじゃないか。
考えれば考えるほど、後悔は尽きません。
もちろん、選手たちは最後まで懸命に戦ってくれました。
それでも埋められなかった差がある。
その差を埋めるために、指導者として何ができたのか。
結局、問いはいつも自分自身に返ってきます。
最後だからといって、綺麗に終われるほど甘くはないということですね。
実力不足でした。
私は今年度をもって山梨県を去ります。
だからこそ、こんな終わり方しかできなかったことが、本当に悔しい。

「いつも通り」で勝つために。

今回の大会で、最後の最後に学んだこと。
いや、学んだというより、突きつけられたことがあります。

自分が思っている以上に、まだまだやれることはたくさんある。
そして、目の前の日常の基準に満足していたら、いつか必ず痛い目を見る。

いつか訪れる決戦の日に、特別なことをするのではなく、いつも通りのプレーで相手を上回る。
そのためには、日々の「いつも通り」の基準を、相手よりも高いところに置いておかなければならない。
技術も、判断も、球際の強さも、プレーの強度も。
何か一つでも、突き抜けるほど突き詰めて取り組む。
それを毎日、毎週、毎月と積み重ねる。
そうして初めて、大事な試合で相手を上回れるだけの力が身につくのだと思います。
大一番だからといって、突然強くなれるわけではない。

結局、決戦の日に出せるものは、それまでの日常で積み重ねてきたものだけ。

そんな当たり前のことを、改めて痛感しました。

それでも、まだ終わりじゃない。

幸運にも、関東チャレンジカップ・ディビジョン2への出場権を獲得することができました。
対戦するのは、高円宮杯関東大会本戦に出場していてもおかしくない実力を持ったチームばかり。
自分たちの力が、どこまで通用するのか。
そして、何が足りないのか。
きっとまた、厳しい現実を突きつけられる場面もあるでしょう。
それでも、挑戦できる機会が残されていることを、今はありがたく思います。
もう少しだけ、みんなで痛い目に遭いにいきましょう。
自分たちに足りないものを、思い切り突きつけられにいきましょう。
そして、その経験を通して、少しでも実力を高めていきましょう。

最後の最後まで、成長することを諦めずに。

RENOVA FCとして戦える、残された時間を大切に。

RENOVA FC
監督 三瓶 大輝

 

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