RENOVA U-14 高円宮杯チャレンジカップ
10月といえば高円宮杯。
RENOVA FCのトップチーム、U15の選手たちが高円宮杯の本戦を戦う中、U14の選手たちは「RENOVA FC 2nd」として高円チャレンジカップに臨みました。
チャレンジカップは、高円宮杯本戦に参加できなかったチームがブロックごとに分かれ、トーナメント方式で優勝を争う、いわゆる“裏高円”のような大会です。
しかし、大会は大会。他の中体連やクラブチームには3年生が出場している場合もあり、決して優勝するのは簡単なことではありません。
この大会に向けて夏休み前から準備をし、強度の高いトレーニングを行ってきました。そしてついに本番の日を迎えます。
リーグ戦で好成績を収めていたので1回戦シードとなり初戦の相手はアラセリオか田富中の勝者との対決でした。結果は田富中が1-0と勝利。
三瓶コーチにアラセリオ対田富中の試合を分析用に録画してもらい、できる限りの分析を行って試合に挑みました。
試合当日は少し曇りがかった空の下、残暑の暑苦しい天候とは違い涼しい中での試合となりました。条件的にはプレーしやすい環境でしたが少し緊張気味の選手達。“技術云々よりどれだけ勝ちたいか、相手よりも走る、球際を戦う、味方とコミュニケーションを取る、できることは全部やれ”とピッチに送り出します。
キックオフ直後は気合が空回りしていた場面を見られましたが徐々に落ち着いてプレーをし始め、ボールも支配し、相手にボールを奪われても素早い切り替えでボールを奪取します。いいリズムで攻撃を仕掛け続け早い時間で先制点が生まれます。
相手に奪われたボールがFWに渡ろうとしたところを、アオバがインターセプト。そのまま相手中盤のプレスを華麗にかわし、ペナルティエリア外からロングシュート。少しドロップするようなシュートが相手キーパーの手をすり抜けてそのままネットに突き刺さり見事先制!良い守備から個人技での得点。チームに勢いをもたらすキャプテンの素晴らしい先制点でした。
その後は終始ボールを支配しますが追加点とまではいかず。ですが相手にほぼチャンスを作らせずほぼ完璧な前半で折り返します。
ハーフタイムでは相手のロングボールに対してのカバー&チャレンジを徹底してやること、切り替えを続けてやることを伝え後半へ送り出します。
後半も前半同様、終始ボールを支配し続けます。そんな中高い位置でボールを奪取したタケルが中へセンタリング。そこへ現れたシュウトがヘディングし、ボールはキーパーの頭上を越えてゴール!
クロスからのヘディングというあまり見たことがない形でのゴールでしたがナイスゴールでした。
1点差はまだ怖い点差だったので2点目が入り内心すこしホッとしました。その後フリーキックのボールがキーパーのミスでそのまま入り3点目。高い位置でボールを奪取してカウンターのキーパーとの1対1をエイトが決め4点目。最後は練習したコーナーの流れからカンダトラノスケがダメ押しの5点目。
終わってみれば5-0の完勝でした。点が取れたことも素晴らしかったですが、無失点で終えたこと、守備から得点ができたことがさらに素晴らしかった試合でした。
初戦を勝った我々が次に準決勝で戦うことになったのはリーグ戦でも戦った押原中。リーグ戦では勝利を収めることができましたが、一発勝負のトーナメントは難しい試合になるだろうと予想していました。初戦突破から1週間。さらなる準備をして準決勝に挑みます。
会場はくぬぎ平の天然芝。当日は朝の霜もありスリッピーで先週よりも難しい条件での試合となりました。押原中は3年生もいてパワーのある攻撃をしかけてきます。ロングボールやキーパーからのパントキックを落としてしまうと五分五分か多少不利な状況に陥ってしまうので“ボールを落とさず、必ず競ること、チャレンジ&カバーを必ずやること”その部分を強調して伝え選手達を送り出します。
試合はRENOVAがうまくビルドアップをし、何度かチャンスを作りましたが、相手ゴールを脅かすまでには至りませんでした。逆に背後に蹴られて対応が曖昧になってピンチになる場面も。後半終了間際に両チームチャンスを作りますがスコアは動かず勝負はPK戦へ。
U14の公式戦や大会では初めてのPK戦となりました。順番はこちらで決め失敗しても責任はこちらにあるから思いっきり決めて来いとだけ伝えて送り出しました。
先攻のRENOVA FC。アオバ、モトヒロ、エイト、メイ、カンダ、ハルヒ、シュウト、カケルと決めて、相手の8人目が枠外へ外し見事勝利!
ドキドキヒヤヒヤのPK戦でしたがなんとか勝ち決勝進出。
試合後、泣き崩れる押原中の選手を見て、感謝の気持ちと「彼らの分まで全力を尽くして優勝しよう」という思いを心に誓い、選手達にも相手がいて試合ができること、サポートしてもらってサッカーができること、ありがたいことだと思って決勝へ挑もうと伝えました。
準決勝を勝ち、さらに1週間大会を続けることができ決勝へ向けて全力最大の準備をトレーニングでします。
決勝の相手はヴァンフォーレest。
こちらもリーグ戦で戦い、0-2から2-2になんとか追いついた試合を思い返します。その試合を何度も見返し守備の部分、ビルドアップの部分をトレーニングで落とし込みました。やれることはすべてやり本番に挑みます。
試合の入りは悪くなかったのですが、少しずつビルドアップのリズムが悪くなりイライラが溜まり始めます。チャンスはあまり作れず逆にピンチが数回ありましたがシュートが枠外にいき何とか無失点で前半を折り返します。
ハーフタイムにビルドアップの修正点を伝えいざ後半へ。後半よりはスムーズに前進できるようになりましたが最後の最後でゴールが遠い。お互い一進一退の攻防が続きますが60分では決着がつかず、勝負はまたもPK戦へ。
順番は準決勝と同じ順番で送り出しました。
前回は両チーム決め続け8人目まで行ったPK戦でしたが今回は違いました。我らが守護神ソウシが相手の2人目、3人目のキッカーをストップ。こちらもエイトが外してしまいましたが、3-2で迎えた決めれば勝ちの最後の5人目のキッカーはカンダトラノスケ。
これを落ち着いて決めきり見事優勝!!
RENOVA史上2つ目のタイトルを獲得し、歴史を作りました。
この大会は本戦ではないため、外から見れば大きな大会ではないかもしれませんが一回負けたら終わりの大会。ましてや3年生がいるチームは中学最後の大会。さまざまな思いを背負って挑んでいるに違いありません。そんな彼らを相手に簡単に優勝できるわけもなく案の定2試合続けてPK戦となりましたがU14の選手達自身の努力が報われたのだと思います。
本当によく戦い、勝ち切ったと思います。
U14はこれから新人戦や来年からはAリーグが始まりますがこの優勝が大きな糧となってくれることでしょう。
応援してくださった皆さま、対戦していただいたチームの皆さま、すべての方々に感謝申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
RENOVA FC U14担当 柿崎
















