U-14大阪遠征
RENOVA FC U-14チームは12月25日-27日の3日間を利用し、毎年恒例の関西遠征を行いました。例年は関西空港の側にある施設「SORA RINKU」を拠点としていましたが、今年は箕面市にある「とどろみグランド」で3日間、計6試合を戦いました。
学校や体調不良などによりギリギリの人数での参加となりましたが、天候にも恵まれ、人数が少ない分、1人1人の責任感や団結力が育まれた遠征となりました。
毎年この時期に関西のチームと試合をすることを私たち指導者も楽しみにしている訳ですが、その理由はやはり山梨や関東のチームとはまた全く違う刺激を得られるからです。サッカースタイルやサッカーに対する考え方はもちろんのこと、選手たちのコミュニケーションの取り方や振る舞い、行動が関東の子達とは大きく違います。そんなことも含めていろいろと学んでいこう、という話しを皆にもしました。
初日の1試合目に早速、洗礼を浴びせられます。相手は滋賀県のFC湖東さん。スタイルは1人1人の技術を大事にしながら、グループワークを織り交ぜてアタックしてくる、いわゆるドリブル系のチーム。まあドリブル系といったら語弊がありますが。そこに関西のイケイケのノリ全開のプレッシングとロングボールでの前進も装備されている中で、完全に試合を支配されてしまいました。
こちらも何回かプレスをかいくぐり、相手ゾーンへ侵入する場面もありましたがゴールへ向かっていくにはスピード、タイミング、技術、勇気が足りず、多くの時間を自陣で過ごす試合となりました。
試合終了の選手たちの様子を見て、感情的に喝を入れたい気持ちをグッと堪えて、試合に負けることは当然ではないこと、君たちならもっとできること、選手たち同士でもっと話すことを求めました。2試合目の前には時間があったので1試合目の振返りと次の試合で具体的にどんなことを改善するか、を選手自身で話す場を設け、それプラスこちらが求めることを確認して2試合目に。
2試合目の前半は相手の力が少し落ちたこともあり、多くの時間を相手コートで過ごします。後半になり相手のメンバーも入れ替わったことで試合の流れは五分になりますが、試合前に確認した改善点を意識して主体的に声を出しプレーする場面が少し増えました。一時は同点に追いつかれるも終盤で得点を奪い、今遠征初勝利。子供たちの表情からも充実感が伺えました。
さて、宿舎に帰りお風呂と夜ご飯ですが、私の気がかりは今遠征中に体調不良者が出ないか、ということ。実は1試合目終了後に1人ダウンしていましたが、後々回復した彼に聞くと、ただの車酔いだった、とのこと。心配してくれた相手チームの監督にその話しをすると「なんやねん!」と本場のツッコをいただきました。インフルが大流行中の今、何とか1人も体調不良者を出さず終わってくれ~と願いながら床につく三瓶なのでした。
日付が変わり、2日目も初戦から衝撃を受けることになります。相手は虎ジュニアさん。以前から噂はかねがね聞いていましたが…上手すぎる…
我々が1日目の初戦に大苦戦した湖東さんのプレスをいなして、ついにはプレスを止めていたのをウォーミングアップをしながら片目にみて半端じゃねぇなと思っていましたがいざ対戦して見るとより上手さが分かります。
我々も1日目の反省から守備の意識高く臨みましたが、のらりくらりと少しずつ押し込まれ始め、前半を何とか耐えたものの、後半開始にさらにギアを上げた相手にスパン、スパンと失点を食らってしまいました。
ピッチで審判をしていた森田コーチいわく、中で相手選手たちが喋っている内容もサッカーを良く理解した的確なコミュニケーションだったようで、完敗です。やはり、1人1人が相手のプレスを苦にせず的確にドリブルとパスを使い分けてくるチームはとても魅力を感じます。湖東さんも上手でしたが、虎ジュニアさんはまた上手さのベクトルが違うというか、こんな風にサッカーができたら楽しいだろうなと感じました。
さて、試合終了後、うちの子たちはどんなもんかなと眺めていると相手の誰が上手いとかそんな話しをしながらも修正点を各々話し合っている様子でこれはこれで良いかなと。守備に回る時間が長い試合が続く中で、2試合目も守備への意識は高く、コミュニケーションも取れるようになってきました。
しかし、最後の所、ゴールへ向かう所はあまり最後まで改善することができず、前線にボールが収まらない、最終ラインにドリブル・ランニングでアタックすることができない、ラストパスがズレてしまうといったことが原因で中々得点シーンを作り出すことができませんでした。学年が上がり、より相手の守備も組織的になってきている今、どう得点を奪うかというところは大きな課題として残りました。
2日目は午後大阪市内へ観光に繰り出しました。お約束のグリコの前で集合写真を撮った後はグループに分かれて町中散策。他のグループと同じ店に入らない、チームで写真を撮る、というルールで送り出しましたが、こちらの課題に関しては赤点です。食べ物しか映っていない写真、他のグループと同じ食べ物、そもそもそれ大阪じゃなくても食べられるじゃん!というもの…こういう時にパパッと良さそうな店を決めて大阪を満喫する、そんな行動力も欲しいところですね。ちなみに私と森田コーチはたこ焼きと551の肉まんでお腹一杯になりました。
さて、最終日を前にして体調不良者が出てしまいました。こればかりは仕方ないですね。残り1日頑張っていきましょう。
最終日の初戦は芦屋学園さん。インテンシティ高く、速いプレスとキレのあるアタックを仕掛けてきます。
試合前のミーティングでは、チームの約束事を必死でこなすことはもちろん、自分で変わる意思を持つこと、変わることを恐れずにピッチで自分がどんなプレーを表現したいのかを持つことを話しました。今回の遠征でもボードを使いながら色々とチームの約束事を話してきましたがそれプラスで何か1つでも自分がチャレンジすることをもってプレーすることで殻を破る選手が出てきます。この試合は球際、切り替えが多く発生するインテンシティの高い試合となったので変化を促すには丁度良い状況だったと思います。
相手の速いプレスをひっくり返しゴール前まで迫る場面が増えました、前からのプレス強度が高くなりショートカウンターでゴールを狙うことができました、1年生の2人も奮闘し印象的なプレーを見せました、選手1人1人の頑張りを見ればこの遠征で1番良い試合だったのではないでしょうか。ただし、結果は1-5。まだまだ足りない所だらけということも突きつけられました。
今回の遠征の振返りはこんな所で終わりにしますが、2月からいよいよトップリーグが開幕します。人数が少なかったこともあり、チームの形を落とし込む、プラス1人1人のできることを増やすことを目標にこの3日間を過ごしました。たくさんの刺激があった3日間だったと思うのでそこで得たことを1人1人が必ず忘れず、変化から進化へのきっかけとして欲しいと思います。
<パーパションカップU14 in 大阪>
対戦チーム
FC湖東(滋賀) 0-9
ファビオ(大阪) 2-1 ソウスケ・ホダカ
虎ジュニア(兵庫) 0-5
グロープス(愛知) 0-1
芦屋学園(兵庫) 1-5 アユム
ワイヴァン(愛知) 1-1 ホダカ