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山梨から世界へ~スペイン遠征を終えて~

山梨から世界へ~スペイン遠征を終えて~

 4月1日~4月8日にスペインアンダルシア州で開催された国際サッカー大会に参加をしてきました。毎年この時期にスペイン遠征に参加をしてきましたが、今回は初の試みとして山梨県の選手を中心にしたメンバー編成での大会参加をしました。
 今回参加した選手たちはセレクションを勝ち抜いた子ではなく、完全希望制で参加者を募り、世界トップレベルのチームが集まる国際サッカー大会に挑戦したい”気持ち”を持った選手で参加をしました。

 サッカーが日常に溢れているスペインという国で、テンションが上がらない子はおらず、初めて見る景色、サポーターが作り出す熱された空間、映画で見るような街並みに溶け込んでの生活は子どもたちの心に新たな世界観を創造してくれたことと思います。

 「スペインに行くと何がいいの?何が変わるの??」

 こういった質問を職業柄よくされるのですが、答えは言葉で伝えることが難しく、この答えは実際体験してきた者にしか分かりません。
 サッカーの面でいえば「体が大きかった」「プレッシャーが強かった」「パススピードが速く正確だった」など世界レベルのプレーを目の当たりにして、このような言葉を並べる選手が多いですが、実際そのあたりは国内の強豪街クラブであれば変わらないような気もします。むしろ日本の中にはもっと”上手い”選手もいるでしょう。
 しかし、明らかに”サッカー”に違いがあるのです。この違いは先に記した通り、実際に触れてきた者にしか分からない部分となります。この違いは日本国内では絶対に経験することは出来ず、この違いを経験することで変わるものは人それぞれでして、明らかにプレー強度が高くなる子もいれば、精神面でたくましさが出る子がいたり、一つ一つの技術をもっと高めようとする子など本当に様々です。

 世界で戦うのに必要なことと問われれば、上手さや大きさ、速さなんかよりも”戦えるかどうか”だと思っています。毎年スペイン遠征に行かせてもらっておりますが、試合に出せる選手、出せない選手の違いはここに尽きます。どんなスキルを持っていようが、持っていまいが、ピッチの中で全力で戦うことが出来る選手でないと生き残れないということがサッカーの国で経験が出来たと思います。私自身も毎年ここに来てアップデートされ、サッカーに必要なものとは何かを感じ取ってくるようにしています。

 「サッカー = 戦うこと」

 今回の遠征で子どもたちの心に残せたものであり、日本国内においてどんな環境であろうと、スペインで見てきた、知ってきた、勝ち取ってきたものを無くすことなく日々の生活やトレーニングに役立ててもらいたいと思います。

 「スペインに行ってきた」で終わらせず、ここからが成長のはじまりです。
 幸いなことに今回遠征に行った子どもたちを継続して指導することが出来るので、共に経験してきたものを役立て、子どもたちがもっと輝けるよう指導していきます。

 「スペインに行くと何がいいの?何が変わるの??」

 この遠征の本当の価値が分かるのはもう少し先の話となります。子どもたちの成長をどうか温かく見守って頂き、楽しみにして頂けたら幸いです。
 今後も変わらぬご支援、ご協力をよろしくお願い致します。

▼スペイン遠征概要
4月1日~4月2日
成田を出発し、ドバイを経由してスペインマドリードへ。

4月2日(現地時間)
現地クラブ「San Roque Balompie」の施設にてトレーニング(紅白戦)
街観光(べティスホームスタジアム、オフィシャルショップ等)
親善試合 vs San Roque Balompie

4月3日
トレーニング
大会会場ウェルバへ移動

4月4日
大会開催地到着
大会参加選手登録
ホテル周辺観光
大会オープニングセレモニー

4月5日
Costa de la luz CHAMPION CUP
大会1日目(予選リーグ)
vs GEVORA CD(エストレマドゥーラ1部) 1-7 ✖
vs HUETOR TAJAR CD(アンダルシア1部) 3-3 △
vs FCポルト(ポルトガル1部)       1-4 ✖
1分け2敗でしたが、得失点差で予選3位となりました。

4月6日
プラタトーナメント(ノックアウトステージ)
vs INICIA CD(エストレマドゥーラ1部)  1-1(PK 2-0) 〇
vs HUETOR TAJAR CD(アンダルシア1部)0-1 ✖
最終結果:プラタトーナメント ベスト4

4月7日~8日
ウェルバからマドリード空港へ
マドリード空港からドバイを経由して成田空港へ

▼今回参加した大会について

Costa de la luz CHAMPION CUP(コスタデラルース チャンピオンカップ)
↓大会公式ホームページ
https://cl7cup.es/BIN/CL7/web/index.php

 この大会はプロクラブカンテラ(下部組織)は招待枠として参加が決まっており、他街クラブは出場権をかけてスペインで開催する予選大会を勝ち抜いたチームのみ参加が出来る大会となっています。
 様々なカテゴリーが集まっての大会となり、全128チームが集まるため熱気もすごく、予選大会を勝ち抜いてきたクラブは打倒プロクラブを掲げて真剣勝負を戦います。

 我々CDYはワカタケの協力を受けて特別枠として今回参加をさせて頂きました。結果次第では来年以降日本のチームが呼ばれなくなる可能性があるため、プライドを持って一戦一戦を戦いました。その結果情けないと思える試合は一つもなく、現地サポーターからも熱いエールを贈って頂くことが出来ました。

 予選で戦ったFCポルトは準優勝に輝いていましたが、ポルトの迫力に屈することなく堂々と戦い抜き、粘り強い守備から攻撃に繋げ、サイドを突破してからの鮮やかなゴールを生み出せたことも良い思い出です。結果的にポルトからゴールを奪えたチームは他にビジャレアル、ラージョのプロクラブのみだったこともあり、日本のチームが魅せた一刺しは現地サポーターを熱狂させるゴールとすることが出来ました。
 他のどの試合も語ることが多くなる素晴らしい試合でして、初戦の緊張感、ギリギリでの3位通過に繋がったスーパーセーブ、GKによるアディショナルタイム劇的同点弾、ドキドキのPK戦、リベンジを果たせなかった最終戦など思い出に残る試合が多かったのですが、ここでは割愛をさせて頂きます。

 下位トーナメントでも大きなカップを用意して頂き、優勝気分でこの大会を終えました。
 ただ、決して子どもたちは満足しておらず、またこのような舞台で輝くことを誓い、これからのトレーニングに励んでくれることでしょう。

「山梨から世界へ」

 まだまだ挑戦が続きますので、ご期待ください。

スペイン遠征山梨選手団
帯同監督 衣川 哲史

★海外遠征に興味がある方へ
毎年定期的に国際大会のチャレンジに向けたセレクションなどを開催しております。
CDYのプロジェクトから小学生~中学生まで60名以上の選手が国際大会や海外サッカー留学を経験しており、世界で活躍するための一歩を踏み出しています。
サッカーに限らず国際人としての成長は社会に出たときに役立つ経験になるものであり、国内の枠に収まりきらない人材の育成に繋がっていきます。
海外遠征など興味ある方いらっしゃいましたら SNS(Instagram Facebook)でセレクションの情報など告知しますのでフォローして頂けたらと思います。
もちろん直接クラブまでお問合せ頂くことも可能ですので、お気軽にご相談ください。

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